第28話「お月さまにある庭」

あらすじ

仲良し夫婦の画像

寒い冬です、外回りに出かけようとしていた慶彦は、課長に「渡辺を台東商事に連れて行って、ミスをとりなしてやってくれ。」と頼まれます。昨日の接待の場で、台東商事の社長に「独身では一人前じゃない。」と言われた慶彦の後輩の渡辺、「結婚なんてばかのすることだ!」と言い返してしまったというのです。

慶彦の嘘で、何とか台東商事の社長の機嫌も直りましたが、渡辺の結婚への不満は深いものがありそうです。自分の時間、人生、稼いだ給料を犠牲にしてまで、なぜ人は結婚するのか、と。そういう渡辺にも彼女はいますが、結婚と恋愛とは別という考え方なのです。

そのころ麻美は、近所の奥さん達と買い物&ランチ。自分で作らないお昼ご飯ってぜいたく〜とたくさん食べる麻美です。ランチの内容はお新香におにぎり・・と決してぜいたくとは言えないなものですが。独身の頃の話で盛り上がりましたが、あっという間に幼稚園のお迎えの時間。

今日もあすかが幼稚園で習った歌を教えてくれます。雪やこんこん〜の「ふってもふってもまだふり止まぬ」が「うってもうってももどふりあまよ」になっている・・・あすかの歌は、音程は正しいのに、歌詞がめちゃくちゃ。でも、本人がそれでいい、というので、あえて直していない麻美は、おおらかで忍耐強い、いいお母さんですね。

仕事の後で、中村、渡辺と一緒に飲んでいた慶彦。彼女がこのごろ遠まわしに結婚を口にするという渡辺に、「彼女と別れてやれ、似たもの同士を探して遊んでいろ!」ときつくお説教します。慶彦は、「先輩と結婚して奥さんは幸せですか。」と問う渡辺を家に連れて帰り、麻美に「オレと結婚して麻美は幸せか?」と尋ねるのです。

「はっきり言わせてもらうと、世界一の幸せ者」と答える麻美。本日の幸せは、安売りの白菜、スーパーで食べたお昼ご飯、子どもの歌う「雪やこんこ」。一番の幸せは、空にすごくきれいな雲があって、すごくすごくきれいだと思ったときに振り返って慶彦を呼び、二人で眺める幸せだと。

麻美は、結婚が嫌だという渡辺に、一人でいる幸せもあると言います。アパートに帰って一人が幸せか、二人が幸せか考えたいという渡辺を送った後、慶彦は、寒い冬の空にかかる綺麗な月に照らされた明るい庭で、「オレも麻美と結婚して幸せだ。」と言うのです。


このお話について一言

相変わらずの仲良し夫婦です、慶彦と麻美。あなたと結婚して幸せ、ってなかなか口に出していえませんよね〜新婚さんなら言い合うこともあるでしょうが、結婚して何年も経った後ではいくら心の中でそう思っていても、口に出しては言えません。

そこをさらっと言ってしまうのが、田所夫婦。それも、今回は渡辺という後輩の前で、ですよ。よほど普段から「幸せ」を実感していないと、人前でこれを口にするのは難しいでしょう。

慶彦の対極のような形で描かれている後輩の渡辺ですが、実際にこのように考えている若者って多いのでは??恋愛と結婚とは別、相手に縛られたくない、自分の稼いだお金は全部自分の自由に使いたい、自分の好きに生きたい。つい先日も、テレビでインタビューされていた20代の男性が、全く同じ事を言っていました。

そういう人には、一人の幸せがあります。無理に結婚しないほうが、自分のため、さらに相手のためですよね。結婚って、確かに色々なものを犠牲にするでしょう。でも、その大きな犠牲を払ってでもこれからの人生をこの人と一緒に歩んで行きたいと思える人とするのが、本当の結婚なんですね。

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